昨年に引き続きカメラマン・林建次さんの写真展を開催いたします。
今回のテーマはご自身が長く撮りためた「花」。
ただきれいなだけではない、さまざまな表情を見せる花、一輪。ぜひご覧ください
時間:3日(土)14:00〜21:00、4日(日) 10:00〜16:00
場所:本妙院 赤毛氈の廊下ほか
Hana 2011~2022
花、一輪。
穏やかな午後の始まりに街へ出かける。
気まぐれにいつくかのお店を散策しては、佇んでいる花々を眺める。
すぐに出会うこともあれば、どうにも惹かれないこともある。
そんなときは喫茶店でコーヒーをいただくことにする。
一息入れて、再び街を散策する。
何となくのときもあれば、確信を持って手にするときもある。
決まったら左手に持って連れて帰り、花瓶に収まっていただく。
意思があると誰かが言っていた。
神様の手のひらで。
肌寒い朝の始りに台所で切水をする。
机の中央に置いて視る。
大人びた背伸びをしているような気がした。
今日は晴れている。
目覚めのコーヒーを淹れる。
いつもの一日が始まる。
花から華へ。
眩い夕空どきに水切りを忘れていたことに気づく。
机の上手に置いてしばらく眺める。
少し縮んだ花びらが揺れたような気がした。
明日も晴れて欲しい。
徒然とコーヒーを淹れる。
神様の手のひらで。
花から華へ。
月光は凛とした影を浮かばせて過ぎてゆく。
朽ち逝くこと華々しく。
在りし日に向き合った、いくつかの記憶。
華、一輪。
林建次
スタジオSでスタジオマンを経験し、ストロボランド在籍後、23歳の時、バイク事故で右腕の機能を失う。
3度の手術、リハビリのため約3年間の休業。その後、写真館のカメラマンとして社会復帰し、ライフワークとしてボクサーたちを撮り始める。使えない右腕をカバーするために、左手でカメラをも持ち、口でくわえたレリーズでシャッターを切るという独特のスタイルを確立。
ドキュメンタリー写真作家として、撮影のみならず執筆、編集も行なう。
【写真展】
2001年 | ボクサー賛歌/大阪中津カンテグランテ |
2003年 | 拳闘人間/後楽園プリズムホール 拳闘人間2/池上本門寺 |
2005年 | ONE THOUSAND OF DRAAMS/リフレクション 生きるために人は夢を見る/市ヶ谷YAMAWAKIギャラリー |
2018年 | 貫徹主義の精鋭たち/キャンドルナイト in 本妙院 |
2019年 | light of hopes~every prayer’s story~ |
2021年 | キングスカイフロント アートフェスティバル |
2022年 | キングスカイフロント アートフェスティバル 尚玄 映画 義足のボクサーの軌跡 尚玄 映画 義足のボクサーの軌跡/キャンドルナイト in 本妙院 |
【メディア】
2007年 | 読売新聞「ヒト物語」/左腕のカメラマンとして紹介 ニッポン放送 うえやなぎまさひこ「サプライズ」 扶桑社「母ちゃんダンプ」/ボクサーを撮る男 |
2009年 | 光村図書/中学2年生の道徳の教科書に作品とカメラマン復帰までのストーリーが収録 NHKサタデースポーツ/アナザーストリー 出演 光文社/女性自身WEB「シリーズ人間」 ナンバー、ターザン、ダビンチ、フォトグラフィカ、読売新聞、千葉日報、他 |
2010年 | テレビ東京/生きるを伝える 出演 BS日テレ/キズナのチカラ 出演 静岡放送/サイエンスウッド CM出演 ダカーポ、朝日カメラ、日本カメラ、心がぽかぽかするニュース(財)日本新聞協会 |
【書籍、他】
2009年 「生きるために人は夢を見る」 (A-Works)、「そして、幕が上がる」(長崎出版)
2011年 文藝春秋ナンバー「拳の記憶」(写真、執筆)
2012年 「蒼き魂の躍動」駒澤大学アメリカンフットボール部(写真、執筆)
2013年 「BLUE TIDE」(写真、執筆)
「職人の貌」 家つくりに関わる職人たちの魂の現場とその物語(写真、執筆)
2014年 プルデンシャル生命の所長の密着ドキュメント「THE STRIVER」(写真、執筆)
2016年 書道家遠藤夕幻作品集 「あたながいたからできたこと」 (撮影、執筆)
岩手日報140周年記念特 武士道×八重樫東(16Pに渡る紙面のドキュメントが岩手広告賞を受賞)
演劇ドキュメントブック「The PLAYERS ON THE STAGE」(撮影、執筆、編集)
2018年 企業ブックレット 「TERADA IZM 貫徹主義の精鋭たち」 (撮影、執筆)
2022年 映画「義足のボクサー」ポスターパンフレット web:https://officemigi.com